山内ナイトのメモ

特に印象に残った言葉は
「コンテの表裏」
「表コンテと裏コンテ」


コンテには表面上の表コンテ、裏の意味を持たしている裏コンテの両面を詰め込んでいる。
表と裏の両面を描いているから、絵コンテを切るのはとても大変。
でも、その「裏」の部分に優秀なアニメーターの人は気付いてくれる。
そういうのは非常にうれしい。


出崎、「どろろ
荒木伸吾さんは山内さんのコンテは出崎さんのコンテに似ていると言っていた(アニメ様談)
山内さんは「どろろ(アニメ版)」が好き?(後述)


出崎監督関係の質問が出来なかったのが心残り
ただ、「どろろ」というのは、一つヒントになるかもしれない。


ああ、あと「戦う司書」の山内コンテ回について聞けなかった
さすがにヒヨッた。
次回があれば、是非質問したい。


(ここから思いだした順に)


・敬史ナイトほどではないが人は結構多かった
・第一部は辻田さん、長峯さん、山内監督でスタート。
・辻田さんが劇場版星矢のコンテを持参
・「最近の山内さんは絵がコンテの枠に納まってない(物理的な意味で)」
・山内監督「画面外まで意識してコンテを切ってるとそうなっちゃう」
・荒木伸吾さんの話
・星矢のテレビシリーズでも山内さんと荒木さんで画策して設定とかを弄っていた。
・荒木さんは一見怖い人だが、凄く話を聞いてくれる。
・絵コンテに描いたものが荒木さんによってさらに誇張される


長峯さんの話
・山内さんは軽い感じで凄い要求をしてくる。
ドラゴンボール279話の時に山内さんから「フォトショップで岩を凹ませて」
といわれる。
・しかし、パソコンの知識がまったくゼロの長峯さんマニュアル片手に徹夜しながら
 マウスの使い方から勉強した。
・しかも、最初持っていったら、駄目だしされてやりなおし
・当時のアニメはアナログ。一々カラープリンターで出力していたという。


付随した話
悪魔くんの時、当時演出助手だった幾原さんは「透過光とマスクで蝶を飛ばせ」と山内さんに指示された。
東映の枚数制限に、撮影段階で入れるマスクは枚数にカウントされてないので、そこを狙った。
・結果、3000枚くらいのマスクを使用することに。
・他にも3話で「ここの色が変化するようにしてくれ」と指示
・幾原さんは延々と色鉛筆で動画を塗っていたらしい
・山内監督「さすがにあれは大変だったと思うよ」


どれみ49話
・どれみ達は設定上、まだ空間移動はできない、という部分で大分揉めた
・しかし、物語として最後に列車の中にいるのは絶対なので押しとおした。


萌えをやることについて(レールガン)
・レールガンは非常にやりやすかった。
・敵役がアクションしやすいキャラということもあり、
 後半はアクションで流れば良いのでそこは楽だった。
・あとはサテンの葛藤をどうするかが焦点で、そこの部分も脚本が良かった。
・前半のスカートをめくるあたりは、どんどんカメラを動かしていって、
 あっちからこっちからとる事でリズムを作った。
・キャラを追っていけば、視聴者はカメラの動きについてきてくれる。
(参考 http://d.hatena.ne.jp/mattune/20091129/1259467113
作監の人が頑張ってくれて、(演出チェックで)そのまま流しても良かったけど、
 時間があったので色々と手を入れた。
・山内監督「原作の萌えの部分、例えばすぐ脱ぐ女の人とか・・・」
 アニメ様「いや、そこ萌えじゃないですよ」
・山内監督の中では、レールガンの萌えポイントでまず出てくるのは木原先生



夢喰いメリー
・後半パワーダウンした。
・ラストが心残り。
・終わった後に寝ていると、もっと良いカット割りがバンバン出てきて悶える。
 (キャシャーンでもそうだった)
・後半のアクションは一方的なバトルが多いので、流れを作るのが難しかった。
・ゆきゆきえさんは山内監督が直接アニメ業界に引き戻した
・ラストの方の美術室はゆきさんの仕事。


・へそを映してるという意識は全然なくて、腰を映しているつもりだった。
・なので、「へそ、へそ」と言われてびっくりした。
・足を映すというのは、昔からやっているが、
 最近は(カメラが)ちょっと上がってきて、腰がメインに。


・富岡さんや田中宏紀さんは、非常に頑張ってくれた。
田中宏紀さんに対しては思うところがあるらしい。
・(言い直して)絵コンテではまったく動かすつもりじゃなかったところが、
 田中さんの原画を見たら動きまくってて「おおラッキーってなもの」
・声優は初めての人が結構いて大変だった。
・台詞はかなりゆっくりめに入れるようにディレクションした。
・メリーさんキャラと声優のまっすぐさを活かすことが重要だと思った。


今日恋と羽山淳一さん
・山内さんと羽山さんとのやりとりはまるでドツキ漫才のような
・羽山さんをキャラデザにすることは反対されたが押し切った
・山内監督「強く言わないと本気にならないが、本気になって出来上がってくるものはさすが」
・今日恋の影設定は実質的に辻田さん
・その件で山内監督から説教される羽山さん
・羽山さん「監督だってスケジュール使いまくるじゃないですか」
 山内監督「いや、俺はコンテ早いよ、本当だよ」
・山内監督「アニメっていうのは作画で終わりじゃないんだよ、羽山お前はそこがわかっていない」
・山内監督の羽山さんの詰め方は凄い
・羽山さんとはフリーマンの時に喧嘩して、再び仕事したのはOVA星矢の時
・それ以来、凄く仲が良い
・気兼ねなくバシバシなんでも言ってくれるのが良い(山内監督談)
・OVA星矢の羽山さんのチェーンは素晴らしかった(山内監督談)
・羽山さん「山内さんの構図は何も考えずにそのまま原画にした方がかっこ良くなる」


山内さんのスケジュール感覚
・実際山内さんはコンテは早い(長峯さん談)
・山内監督「コンテや作画以降の工程も長いのだから、コンテを引っ張ったりはしない」
・山内監督は撮影や編集なども含めたアニメの全工程のスケジュールを考えている。


デジモン02
・劇デジモンは山内監督のコンテが遅れたわけではない。
・スケジュールが極端にタイトになったのは現場ではなく、企画的な問題。
・タイトになったので、山下(高明)さんの知り合いの、
 あった事もないアニメーターに電話をかけまくった
・辻田さん「業界では、デジモン02に呼ばないと大変、という風になっていた」
・劇デジモンのパート作監作監補・原画マンはいわば山内セレクション


映画
・山内監督が好きな映画は「ニューシネマパラダイス
・リメイク版ではなく、劇場公開の短いやつが良い


キャシャーン
・最初の企画ではもっとアクション活劇だった。(アニメ様談)
・山内監督の対案はもっと子供向けだった。
・でも山内監督は暗い話でオムニバスでやりたかったので、そこから全変更。
・2話はロボット同士のセックスを巧く描けてて良かったと自分でも思っている。
・声優については主役含めて監督が選んだ人が多い
・皆口さんや古谷さんなどの長い付き合いのある声優が、山内監督の通訳になってくれる。
・山内監督の指示はまるで「ポエム」
・18話からラストへの流れは非常に気に入っている。
・漠然としていて分からない部分が多い
・山内監督は小山茉美さんがとてもとてもお気に入り。
・小山さんの演技を絶賛。
キャシャーンは終わらせたくなかった。
・ずっとオムニバスで作り続けたかった


漠然
・漠然というのを狙っているところはある
・漠然の中に色々持ち込んで漠然のまま作品
・漠然の力は凄い!


ブレンパワードの絵コンテ
・富野さんとの打ち合わせでは、富野さんが「オーロラを見に行った」という話しかしなかった。
・本当は「どろろ」の話とかも聞きたかった(山内監督談)
・絵コンテの方は、絵は直されていたが、カット割りは全て自分の描いたままだった。
・山内監督「陰鬱な話だったので、キャラの表情は全部陰鬱に描いたのだが、
      富野監督はそれを全部明るい顔に直していた」
・山内監督はボキャブラリーが足りなくてわかりにくい。
 富野監督はボキャブラリーが豊富すぎてわかりにくい。


カウボーイビバップの話
・コンテに半年くらいかけた。
・最後は実家でまで書いた
・にもかかわらず、放送のごたごたで放映はかなり先
・山内監督「もっとスケジュールあったんじゃん!」
・山内監督「他の話数に比べて暗い地味な話になっちゃった。
      カウボーイビバップはもっとコメディもある話だったんだねぇ」


馬越さん
・山内監督「馬越〜〜〜馬越はいないのか〜〜〜出てきてよ〜〜〜」
・出てこない馬越さん
・でも居たw



とりあえず、こんなところで
他にもあった気もするが、まあいいや