ラブライブの疑問の分析に挑戦してやろうじゃん!

発端は
アルファベータさんの


なんでみんなラブライブ!ってデタラメアニメ見てるの? 脳がスポンジなの?
http://d.hatena.ne.jp/alphabate/20130210


からです。


nishi_51さんの「琴浦さん批判(http://togetter.com/li/452235)」に続いて、
また面白いのが出てきましたね。
今期のアニメは近年稀にみるパワー作品が多いので、
皆、内に秘めたアニメ魂が爆発しているのでしょう。


また上記の記事に関して
n_euler666さんが
「てめー、真摯じゃねーぞ!」
とばかりに


まおゆうに真摯さを求める人がラブライブで真摯でないという話
http://d.hatena.ne.jp/n_euler666/20130210/1360502713


こんな記事を書いていますが、
俺から見れば、彼も同じアナの狢ですね。


だって彼は過去の記事で
ラブライブ!はリアルじゃないところに凄さがある」
(http://d.hatena.ne.jp/n_euler666/20130127/1359251220)
で、はっきりと
ラブライブはリアルじゃない」と言ってますからね。
そういう意味では、
ラブライブのリアルさを真っ向から否定してるという意味で
アルファベータさんと何も変わりません。



いいですか?リアルとは自分で切り開くものなのです。
「おじさんわかんないな〜」と言って他者に答えを求めるものでも、
「どうせリアルじゃないんだから、本当はPVだ、とかそういう言い訳考えようぜ」
と言って現実逃避するものでもありません。


では、アルファさんの記事を利用してラブライブを分析していきましょう。



●宛名なしで届くCD
これについてですが、この問題自体は大したことありません。
アルファさんが記事内で言うとおり
「真姫がポストに入れたの」です。
練習している神社にまでくる真姫ですから、そのまま尾行すれば家の特定は容易です。
別に違和感はありません。


この
「2話でμ’sの発案者、高坂穂乃果の熱意に当てられて、
μ’s宛にピアノや歌が得意な西木野真姫が自分の作った曲を入れたCD送ってくる」シーンについての
真の注目すべき点は別にあるのです。


(つか、この説明文、キャラのフルネームがちゃんと書かれていて、アルファさんのラブライブ愛が伝わってくるw)


それは、
直前のシーンからの時間の流れです。

直前シーンはこのカットの通り夕方。
ここで、心変わりした真姫が曲を作るわけですが、
上記の通り真姫には「穂乃果尾行」という任務があります。


つまり、真姫は穂乃果ら三人の練習を最後まで見て、
穂乃果の家に尾行し、
その後で、作曲および仮歌の録音を行ったということです。


しかも、早朝でないと、ポストに誰にも見られることなく入れるのは難しいでしょう。


つまり、真姫は夕方から早朝までのほんのわずかな時間に
「作曲および仮歌の録音」という作業を完遂するという驚異な仕事をやってのけたのです。
まさに
「真姫が一晩でやってくれました」状態。


そう、実はシーンとシーンの間、まさに行間とも言える部分で
真姫の天才性」を表現していたのです。
そりゃあ



「屋上の入り口の上」という中二病爆発の聖地で、
一人浸っちゃうわけですよね。
きっと彼女は
私ってやっぱり、天才ね」とか思ってその自己愛を満たしていることでしょう。



●講堂と空き教室の使用方法が謎
さてこれについては、ちょっとアルファさんの見落としというか
あえて隙を作ったのかなという疑惑があります。
まずはこれを見てください。

そう、1話の新規部活動申請書です。


これのハンコ欄、講堂の利用申請書と同じ様式なんですよ。

ほら。


つまり、これがこの学園の「申請書」のテンプレートなんですよ。
そして穂乃果たちは、この講堂利用申請書について
「これ、部活動の申請書と同じ感じだから、きっと生徒会に提出だろう」
とか思い、生徒会室へ出向いた、と、こういうわけです。


●スカートは最低でもひざ下でなければ履きませんよ


これについては、私程度では論理的ば弁解は不能でした。


「海未ちゃんが気が動転してしまっていることを表現している」
といえばそれまでですが、
「女という非論理的な生き物の醜いヒステリー」
を論証に使うのは、紳士としてちょっと気兼ねいたしますので、
ここは
「このシーンはおかしい」という立場をとっておきましょう。


●許可なしで外部の人を新入生歓迎会に呼ぼうとする
 盗撮を咎めない風潮、持ち込みOK、屋上で無線LANが繋がるPC


実はこれは細部の表現だけの問題ではありません。
つまり、この世界における「スクールアイドル」というもの自体が
一体何者であるかという、世界観の根源に関わる問題なのです。


上記の表現からも分かるように、
「スクールアイドル」というものは、それぞれの学園の中にのみ影響力をもつものではなく、
外部、もっと言えば日本全国レベルで注目されることを前提とした活動であるようだ、
ということです。


例えば、1話のUTX高校の描写を見ても、
「高校外の人間にも宣伝するためのモニター」

がありますし、
この世界においては「スクールアイドルを外部に宣伝すること」は自然なことのようです。


それは、いまだ設定的に不明な部分も多い
「スクールアイドルシステム」についても

同様の外部性という性質をもっていると言って良いでしょう。


また、この世界において、ノートパソコンが非常に普及しているということでもある。
おそらく、現実世界よりもその部分で発達しており、
全てのノートパソコンにWIMAX的なものが標準装備されているのでしょう。
そうすると「屋上」で見ていることにも技術的な理由で、
屋上の方がWIMAXの電波状況が良い」ということだろう。


そういう世界観ならば、会社の「経営者」である人間がどう考えるか。
「スクールアイドルを利用しよう」、こう考えるものでしょう。
現にUTX高校はそれで成功している。


一方で音ノ木坂学院は「名門」の看板にかまけて、そういう経営努力を怠ってたわけです。
そういう意味では、ここに来てスクールアイドルが出てきて
経営者である理事長がこれを使えると考えるのは、当然。


しかも、1話でしか語られない設定なので忘れやすいが、この理事長はことりの母親。
ぶっちゃけた話、
この盗撮映像は「理事長の自作自演」である可能性が高いのではないかと、
私は分析している。
理事長が講堂に事前に複数台のカメラを設置し、映像を撮影していたと。
ブルジョワの考えそうなこと。
作品中には未だ出てこないことりの父親も恐らく相当の地位のある人でしょう。
そしてことりの性格からいって、父親に溺愛されてるでしょう。


ことり母「ことりがアイドル活動としてライブやるらしいわよ」
ことり父「なんだと!絶対に見に行く!」
ことり母「会社は?」
ことり父「ぐぬぬ・・・。どんな手段でも構わん、ビデオをとってきてくれ!」


こんなやり取りがあったとしても、何も不思議はない。


まあ、ことりの父親についてはやや妄想も入るが、
盗撮の犯人としては、理事長こと・ことりの母親が非常に怪しいことに間違いはない。


でも、実はもう一人容疑者がいます。
それは
生徒会長自身です。


その根拠は今度は状況証拠ではなく、映像にある。

このカット。
副会長が「誰かが撮ってたんやなぁ」と言った後に、
僅かに瞳を生徒会長に向ける。


これは、「やったのは生徒会長だよ」ということのサインの演出のように見える。
生徒会長は2話で一人で仕事をしている傍ら
「スクールアイドルシステム」に音ノ木坂学園を確認しているかのようなシーンもあり



可能性は高いと見える。


●様々な視点からアニメを見ること
様々な視点からアニメを見ることで、新たな発見がある。
ラブライブのような「高圧縮」なアニメは特にそうだ。


偏ったモノの見方では、真に映像を「解凍」することは出来ない。


リアルとは、様々な視点から物事を見ることで、
自ら切り開いていくものなのだ。