「カオスアニメ大全」はまったくカオスではない、という矛盾


カオスアニメ大全という本を読む。
非常にわかりやすい本でした。
わかりやすさを重視しすぎて、
カオスな部分が隠れるくらいわかりやすかったです。


一通り突っ込みどころを


天使のしっぽ
さすがに、こういうライトアニメファン向けの本で
前に書いたエントリーみたいに「越智一裕
の名前を出さなくてもいいけど、
六月十三のもう一つの顔
メカデザイナー・窪田正義」を紹介すれば、
もっとカオスになったのに。
モスピーダメカ監修だった人がこのアニメ作ったんだよ〜」


というカオス。
まさに「琥珀色の男の夢何処に〜」
ってな感じ。


メカデザ→カオスアニメという道筋として
河森正治と比較も出来るしね。



双恋
双恋のもっとも「カオス」なところは
「双子が6組」という設定でもなければ、
ストーリーでもない。


それを作っているのが、
超名門「テレコム・アニメーション」だという点が
一番カオスなのだ。
かつては宮崎駿高畑勲がおり、
現在も日本アニメの父・大塚康生が君臨する超名門。
輩出したスーパーアニメーターは数知れず。
ジブリアニメにも常連。
アメリカではエミー賞(TV版アカデミー賞)も取った凄腕集団。


6話には
田村篤 山田伸一朗 小野田和由 横田匡史
と言った、ジブリの若手まで助っ人に来ている


それがこんな萌えアニメの出来損ないを作ったことを「カオス」と言わずに何がカオスか!


「エイリアン9」
この記事はよく出来てたと思うけど、
「エイフェックスツインみたいな音楽」ってなんだよwww


「『世にも奇妙な物語』の音楽の人(はい島 邦明)が
劇伴担当してるんだよ」


って言った方がインパクトあるし、
読んでる方も「うはwwwカオスwww」ってなるだろう。
ただエイフェックスツインって言いたいだけだろ。
但し、ドラックスに限り神。


錦織博
せっかく「奥さまは魔法少女」と「エイリアン9」を取り上げているんだから、
もっと「メルヘンアニメの雄・オサレアニメの勘違い」こと錦織博に注目してほしかった。
ゾロリ」とか「天使になるもんっ」とか「妖奇士」とか
カオスアニメをゴロゴロ作ってるわけですよ。


そして、少女革命ウテナ」の錦織回に行き着くわけです。
カオスだカオスだと騒いだって、
ウテナほどじゃない。
たいがいのアニメは。