「山下清悟・平川哲生の対談」について


山下清悟・平川哲生の対談」
http://bokuen.net/interviews/yahi.html
がなかなか面白い。


ただ、このURLを紹介する上で言っておかなければいけないことがある。
松本憲生の動きが絶対ではない」


この2010年のアニメオタクの中においては
井上俊之の動きが絶対」という人はほとんどいないだろうと思う。
おそらくは「松本憲生の動きが絶対」という人の方が
数十倍、あるいは数百倍の規模で多いだろう。
だから、敢えて先に書いておく。


作画に限らず「絶対」なんてものはないんじゃないかな
「個人的な趣味における絶対」以外はさ。


対談の内容はyamaさんの今までの時間に関する理論をかなり噛み砕いて、
松本憲生の作画の良さとも絡めていて、非常にわかりやすい。


例えば、yama用語の中でもわかりにくいと評判だったタイムライン系作画も

山下  実写映像の時間軸をコマ落しで見たときに、そこにされているであろうポーズを3コマごとに原画にする、という描き方。

とかなりわかりやすい(最初からこういえば良かったのに・・・とは言わないお約束)


あとはうつのみや理さんの原画が見れるのもいいですねぇ


けいおん批判
ああ、うん。
yamaさんくらいになるとこのくらいバッサリ言えて良いね。
ただ、どうなんだろうなぁ。
yamaさんの言うことには、作画の時間感覚の話もそうなんだけど
結論というか目的が基本的になくてね

けいおん!』のキャラクターが、もっとムカつく要素もあり、かわいい要素もあって、複雑な感情が視聴者に生まれるような作品ならよかったのに。

とは言うものの、どうして複雑な感情を生まれさせたいのか、
どうして複雑な感情が生まれた方が良いのか、ってのが見えてこない。
あくまで「好み」の話なのか、それともオタク論とかやってる学者が言うような
「現実逃避的な作品は望ましくない」という話なのか。


可愛い仕草というのも良く分からない。
多分、「けいおん」萌えの人に
けいおんで、萌えた仕草を10個あげてください』って聞いた方が
よっぽど「それらしい」答えが出そうなもんだ。


俺の「萌え」は最終的に逆シャアのクエス・パラヤに行っちゃうからそもそも論外だろうけどw
俺はクエスパラヤにちっともムカつかないもの。
エスにはかわいい要素しかないけど、最高じゃないか、みたいな。


○可愛いキャラクター

山下  その二作品とも、もっとキャラデザインをかわいくする必要があります。なんでアニメーターはキャラデザインをかわいくしたがらないんですかね。

山下  僕や沓名さんは、絵はぜんぜん人間に見えないのに、動いたときにこの上なく人間に見えるというのが楽しいと思ってしまうんです。

森本  例えば、シンプルな木目しか描かれていない机があったとしても、キャラクターがさわったときに、ささくれが刺さって、ポタポタと血が落ちれば、急にその机ってリアルに感じられるようになる。そういう皮膚感と言うか、匂いみたいなものが、記号でも表現できるんじゃないか。

http://www.style.fm/as/01_talk/morimoto03.shtml


アニメーターというのは難しいものですね。