ふたりのプリキュアを考える


スイートプリキュアは久々に「初代」を感じさせる設定だったのが、
個人的な注目点。


「初代プリキュア」の何が新しかったかというと、
個人的には「主人公二人がまったく別のコミュニティを持っている」
というところだと思っている。


例えば、良く引き合いで出される「セーラームーン」と比べると
そこは一目瞭然で、
セーラー戦士たちは、うさぎを除くと
セーラー戦士しか友達がいない。
亜美ちゃんは天才すぎて友達が出来ないし、
レイちゃんは実家の手伝い等で忙しく(+ビッチで霊感少女)
まこちゃんは不良転校生
美奈子ちゃんは…もうこの時点でキャラが増え過ぎててそんな描写をしてる余裕なしw
この「セーラー戦士孤独説」は本編でも触れられていたり。


まあ、「まったく別のコミュニティの二人」を描くというのは
群像劇でさえも難しいことだと思う(ハチクロを思い出してもいい)


初代プリキュアはこれを真っ向から描こうとした。
プリキュアをやっていたって、別に親友もいるし、
それぞれの生活や部活がある。
そういうところがリアルだったな、と思うんだよね。


もちろん、初代プリキュアも話数が進むにつれて
プリキュア」の比重が高くなっていくし
MHになって三人目という要素も追加。


そんな初代・MHの次に出てきたのが
スプラッシュスター
これは、初代の「まったく別のコミュニティ」という要素を引き継がなかった。
舞は幼馴染の転校生であり、「正反対の二人」ではあるものの、
プリキュア以外のコミュニティを持っているわけではなかった。


これ以降のプリキュアは、大人数になったyesプリキュア
仲よし三人組+1のフレッシュ
一緒に部活を立ち上げるハートキャッチ
と続いていく。


さて、そんななか出てきたのが、
今年の新作「スイートプリキュア
スイートは
「まったく別のコミュニティのふたり」という
初代のモチーフを久々に持ってきた。
それにスプラッシュスター
「幼馴染」要素を追加している。
そして正反対どころか「あからさまに仲の悪い二人」という設定で来ている。
過去の「ふたりは」を踏襲しつつも、
初期状態が最悪の二人
という新しい試みもある。


もちろん「初期状態が最悪の二人」というのは
ボーイミーツガールでは基本中の基本。
ドラマとかこのパターンが多いよねぇ
東京ラブストーリーにしろ、トリックにしろなんにしろ。
そういう意味では、実写畑の脚本家のやりそうなことではある。


ということを考慮すると、
ひさびさに百合度の高いシリーズになるんじゃないかと思うんですよね。
2話で「解散話」をやるらしいしw


ハートキャッチとは違う部分で、楽しみにしています。