色とアニメ

この間の記事にコメントしてくれたiketomoさんがブログを始めていた。
その中の色とキャラクターの記事
http://d.hatena.ne.jp/ike_tomo/20091011
にインスパイアーされて書いてみる


色とキャラクターと言われて何を思い出すかは世代によると思いますが、
俺なんかはもう完全に「セーラームーン」なんですよw
アニメに捕らわれなければ、戦隊モノですよね。
ガンダム直撃世代だと赤い彗星白い悪魔と緑のザクと青のグフとかかもしれん。


まあ色によるキャラ設定というのは
ガンダムセラムンに限らず、割とアニメでは一般的な手法だと思うんですが、
これが一度廃れた時期がある(あるいは続いている)。


というのも「アニメは原色ばかりで気持ち悪い」という言説が流行った時期が
90年代くらいにありました。
アニメキャラのコスプレとか見ると分かりやすいですけど、
アニメの派手な色遣いというのは確かに異様ですよね。
特に90年代はセラムンを初め、髪の毛の色がカラフルになったりもしていて
確かに「アニメアニメ」していた。


その結果、「原色を使わないで中間色を使ったほうがリアルだしオシャレ」
という考え方が出てきて、
それはデジタル制作と非常にマッチした。
(絵の具を使わなくて良く、無限の色を使うことが可能になったから)
90年代以前と00年代のアニメを比べた時にもっとも違うのは
このデジタル制作+色の部分。


そんなわけで、色によるキャラクター付けというのは
デジタル制作以降、あまり見なくなった。
中間色だと印象がぼやけてキャラクター付けにならないからね。
ふたご姫みたいな子供向けアニメだと分かりやすさのために使ってるものはあるけど。


そういう流れの中で、
「原色アレルギー」が薄れてきた結果、
あるいは中間色に慣れた反動として、
シャフト作品やとらドラなどの色の表現が復権しつつあるのだろう。


基本的に新房のやってる事って90年代リバイバルでしかないと思うんだけどねぇ
勿論、デジタルという00年代ならではツールは使っているんだけれども。


長井龍雪はそれに比べると
まだ「原色アレルギー」がちょっと残ってるかな。
ウテナ至上主義者としては
あの「とらドラ」「電磁砲」の色はちょっとヌルイ。
もっと強い色でガツンとやってほしい。
赤もあんな淡い赤じゃなくて。


まああの淡い感じが確かにオシャレではあるんですけどねw
そういう意味ではシャフト・新房の90年代リバイバルとは違った方向の
アプローチを長井龍雪はしていると言えるかもしれない。