見ると演出にカブれるアニメ〜その1〜


演出にはいろいろな分け方があるが、
特にアニメにおいて重要な分け方に
感情移入型か異化型というのがある。


感情移入型はその名の通り(主に)主人公に視聴者が感情移入することで
展開していくアニメのことだ。
アニメの多数派はこっち。
それはアニメの特性とも関係してくるんだが、それはちょっと置いておこう。


今回のメインはもう一つの「異化型」
一口に言ってしまえば、「感情移入せずに見る」タイプのアニメ。
こちらは少数派だ。
だが、こちらの方が感情移入型に比べると「演出」というものを感じやすい。
もちろん感情移入型にも演出はあるんだが、
作品に入り込む分、普通に見ていると見えにくい。


というわけで、異化型のアニメに触れて演出を感じようというわけだ。


ここで今回オススメの一本が
ふたりはプリキュア」の8話。
作品的にもソフト的にも見やすいところで選んで見ました。


五十嵐卓哉の演出作品の中でも一番「技巧的」な作品。
脚本自体は「感情移入型」を想定して書かれていると思われるが、
その脚本とどう対したかというのを考えながら見ると
面白いかもしれない。


以下、時間がないのでメモとキャプだけ。
レンタル屋とかで探しやすいので、「演出」が気になる方は見てみてください。



カメラが中立になった瞬間。






妙技ともいえる大胆なカット割。
これがなぜ「大胆」と言われるか考えてみると面白いかも。
背景とモブがキーですね。



このシーンでなぎさに感情移入させちゃうと
「ふたりは」では無くなってしまう点も注意。



同じく。
なぎさの「ありえない」のみに感情移入させないためのカット




ここも分かりやすい。




ここも見事な切り替えし。
光の演出も「出崎作品がきっかけで業界入り」でかつ「山内重保の影響」
というのがわかりやすくてよい



とにかく、なぎさに安易に感情移入させないために。



ここのほのかの絵がすばらしかったので。



「作画の良さが分かりやすいアニメ」というのはアニスタで大分取り上げられたが、
演出が際立つアニメというのはあまりセレクションされてないので、
ちょっとやってみた。
時間ないから適当だけど。


あ、バレーボールをバシってやるカットのキャプ忘れた・・・
ウテナ信者としては迂闊だなぁ
そこも注目ということで。