スタードライバーはキャベツ畑のようなもの〜スタドラ11話によせて
普通の物語というのはキャベツのようなものだ。
「芯」があってその周りをさまざまなものが包んでいる。
いわゆる物語の中心
でもスタードライバーは違う。
何個も何個もキャベツがあって、それが畑になっている。
それがスタードライバー輝きのタクト
11話は、シモーヌの回であり、ミセスワタナベの回であり、
スガタの回であり、おそらくバニシングエイジであるダイタカシの回でもある。
そして姉妹の回だ。
シモーヌ(パメラ)とミレーヌの関係が
すなわちヨウ姉妹へと対比される。
あるいはシモーヌの母親とヨウ姉妹の母親の対比ということも
同時に言えるだろう。
この対比の延長線上にはダイタカシと前回の決闘者ソードスターという対比もある。
姉妹の姉に恋するタクミ
姉妹の妹に恋させるタカシ
利用というのは本気か口実か
と同時にバニシングエイジを象徴するダーツボード
これは「アイン(○)」を意味しているのではないか。
(仮面の●こそアインの文字)
だとすれば、
前回の野「球」(あるいはソードスターの武器)
もまたアイン(○)の象徴であり、
9話以降の「第二部」においては「○」がちりばめられている。
そういう意味では
このシモーヌの服の胸の○もまた、同様のこと。
かなり前からシモーヌはこの服を着ている。
つまりはこの時点からすでに、
第二部においてシモーヌがアプリボワゼすることは決定させていたのだろう。
そして○は同時に「×=ツナシ(十)」との対応へとつながっていく。
さらにアイン=目=見るというところもまた重要。
この
鏡の演出の秀逸さ。
鏡で自分を見るよりも見ている他人。
演出的には
このカットとかもコッテコテに象徴的で好きだなぁ。
コテコテが良いだよぉ。
やっぱり金子伸吾さんは良い。
ウテナパロチックなところも
「君は竹刀を持つより、ピアノを弾いてる方が似合ってるけどな」とか
「なんだあの剣の力は?」とか
そもそも「他人の剣の力で共闘」というのは
ウテナの黒薔薇編以降の決闘のスタイル。
イデオンソードかシャイニングフィンガーソードかって
あの剣、これ以降も出してくるのかな。