GENJIとディストピア

ストライさんの
http://d.hatena.ne.jp/str017/20120113
から。


この話題ならGENJIでしょう。


GENJIを境にノイタミナは変わったということを認識しなければならない


GENJIは、
平安時代というユートピアディストピアの表裏を持つ世界を描きつつも、
その「社会」に注目するのではなく、
これをあくまで個人としての「女」と「男」を描いた出崎統
その存在がある意味ではアナーキストであった。


だが、そもそもノイタミナ枠は元々が「社会的」なものばかりを
放映していたわけではない。
ハチミツとクローバー」から始まる一連の作品は、
「社会」ではなく「個人」に注目したものが多かったではないか。


Genji以前のノイタミナ枠を列挙しよう


ハチミツとクローバー
Paradise Kiss
怪 〜ayakashi
獣王星
ハチミツとクローバーII
働きマン
のだめカンタービレ
モノノ怪
もやしもん
墓場鬼太郎
図書館戦争
西洋骨董洋菓子店 〜アンティーク〜
のだめカンタービレ 巴里編
源氏物語千年紀 Genji


以上を見ればわかる通り、
ストライさんが列挙した作品群
図書館戦争」「東のエデン」「東京マグニチュード8.0
フラクタル」「C」「NO.6」「ギルティクラウン
のうち、
GENJI以前
であったものは、
ストライさんが「例外」と表現する図書館戦争だけであり、
そのほとんどは「社会」ではなく「個人」あるいはせいぜい「世間」をメインにすえたものであり、
ディストピアもクソもない。
その中心にあるのは「人間の感情」だ


その意味で、
GENJI→東のエデン
と来るところにこそノイタミナの変革があり、
この
「GENJI以前」「GENJI以後」という
概念無くしてはこの話はなりたたない!
ノイタミナの臍はGENJIにあり!



な〜んて感じで、GENJIの再評価こないかな


ああ、あとマジレスすると、
GENJIあたりの時期を境に
「女性向けアニメ枠」ってのをあきらめたんだと思うよ。
「ドラマ好きのOL層向け」みたいなのをあきらめて、
結局は「男女問わずオタク層向け」にしたって感じだよね。


ちなみに、俺はノイタミナの山本Pは全面支持です。
この先、何百のフラクタルを作ろうとも全面支持です。
そのくらい、「あさきゆめみし」を切って、
出崎統監督の「GENJI」を実現したことを感謝し、尊敬しております。