舞-乙HiMEとSoltyRei 〜学校と家族〜
(この記事は舞-乙HiMEとSoltyReiの多大なネタバレを含みます。)
・学校と家族
現代日本の小学生〜高校生の生活の9割は「学校」と「家族」にあると言ってもいいでしょう。
まあ最近は塾とかってのもあるけど、それも大きな括りとしては学校みたいなものとしましょう。
つまり10代の子が主人公のストーリーでは、必然的にこの二つが重要なテーマとなります。
勿論、例外はありますが(00は違った気がする)
コードギアスなんかはその典型ですね。種もそう。
ただ『学校』と『家族』の比重は各作品で色々です。
・舞乙とソルティは姉妹作
変な前ぶりをしましたが、「舞乙とソルティレイは姉妹作だ」と結構前から各所で言ってますが
あんまり有名になってませんねw
スタッフ的なことを言うと、『同棲脚本のプロ』木村暢と谷口悟郎の存在がキーと言っていいでしょう
二人とも舞HIMEに関わった人間です。
ソルティレイは全話木村氏の脚本なので、普通のストーリー構成以上の影響を持っていると言えます。
勿論、実際に舞乙を意識していたかは分からないことです
・移民先での転校生の物語
両作とも新しい環境に現れた人間が主人公の作品です。
舞乙のアリカは転校生となり、ソルティは養子になる。
ここでまず、両作品においての『学校』と『家族』の比重が決まります
舞乙は学校の物語であり、ソルティは家族の物語であるわけです。
彼女達にはそれぞれ、年上の『ヒーロー』が宛がわれます。
セルゲイとロイです。
元々、その環境では異端者である彼女らは彼らの
「学費援助」や「養子申請」によってなんとか新しい環境で生活する権利を得る
そして、物語に欠かせないのが『ライバル』です。
彼女達の『ライバル』として、『ヒーロー』の娘が登場します。
それぞれ、『クラスメート』と『養父の実娘』です
主人公とライバルは仲良くなりますが、後半は急転直下
ライバルは『銀髪の黒幕』に従って、対決することになります。
パワードスーツみたいのを着てw
まあソルティの方のスーツはバブルガムクライシスのナイトセイバーズですけどねw
そして、最後に明かされる驚愕のどうでもいい事実
「実はここは地球ではなくて、移民先の星だったんだ!」
Ω ΩΩ<な、なんだって〜
このSF的なトリックを根拠に主人公側は超パワーアップして黒幕をやっつける、と
そして最後は宇宙へw
・移民先の星である必要性
世界観というのは作品のテーマを巧く表現するために設定されます。
ストーリー上という意味では両作品でこの設定が使われる必然性はないように思われます。
そこが『超展開』といわれる理由でしょう。
「急に、実は地球じゃない、と言われましても」
って感じでしょうかw
でもこれは必然なんです。
なぜならこの作品が『外部から来た者』の物語だからです。
つまり
主人公:学校や家族=この世界住人:この世界
という構造になっているわけです。
・家族と学校、その不在
ソルティレイに登場する子供は学校に行きません。
この世界に学校というものがあるか分かりませんが、とにかく行かない。
逆に舞乙の世界には家族というものがほとんど登場しない。
アリカは天涯孤独
マシロも天涯孤独
エルスの家族も未登場
「家族」と辛うじて言えるのはニナ〜セルゲイのところくらい
・サンライズのスターシステム VS ゴンゾ+AICのスターシステム
舞乙のスターシステムについては散々話されてるので割愛。
ソルティもスターシステムだらけである。
まずコンセプトデザインからして
>コンセプトデザイン原案:園田健一(銃、プリスーツデザイン)、村田蓮爾(ローズバイクデザイン)、前田真宏(ロイの車/ノンテロップ)
というカオスさw
バブルガムクライシス(AIC)・青の6号(GONZO)・LAST EXILE(GONZO)
というスターシステムっぷり
さらに5話の『カレイドスター』とか急にLAST EXILEみたいになる15・16話
とかカーシャと『ガドガード』のアラシがそっくり(コレは個人的な感想かw)とか
・最後に
別にパクリと言ってるわけではないので、そこのところは了解してください。
ただ、『結果的に似た』にしろ『普遍的な物語』にしろ『ブーム』にしろ
これだけ似た構造を持った作品なのだから、比較して楽しまない手はない、と思う