まりあほりっくがしっくりこない〜物語構造の快感

まりあほりっくが異様にしっくり来ない

少女革命ウテナ至上主義者としては
まりあほりっく」を構成する要素はほぼ全て好みである


・女性漫画家原作
・シャフト(ウテナグロスやってた)
・コンセプトデザイン:武内宣之(ウテナでは作監
・新房(幾原リスペクト)
・女子高モノ
・百合風味
・現代の戸川純こと小林ゆう


どれもこれも好みである。
なのに、なんかしっくりこない
面白いはずなのに、なんか面白くない
7話を見て、その理由がわかった


端的に言うと「話の構造が俺に合わない」のだ


7話も途中までは良かった。


1、長年の友人が他に親友を作ったのを見て嫉妬する
2、嫉妬した女の子は動揺して弓道部の練習で的を外しまくる
3、実は友人達は誕生日のためにこっそり準備していたのだった


ここまでは良い。ありがちながら非常に力強いストーリーだ。
でも、この話の終わりは
?誕生日を知らなかった主人公がかくし芸をする
になってしまう


そりゃねーよ
ちゃんと「的の中心を射抜く稲森さん」を見せてくれよ
それを見るためにこの話を見ていたと言っても過言ではないのに。


とにかくまりあほりっくは、俺から見ると
オチを懲りすぎて、物語構造的な快感がなさすぎる。
やりたい事はわかる。
「次回への引きで終わる構造」


でも、そんなのは要らないなぁ
もう、Bパートの始まりくらいから
「どうやって、最後の『的の中心を射抜く』カットを演出してくれるのか」
とワクワクしてた自分にとって、これほどガッカりなアニメはない。
そのカットを入れないならなんで
「明日にはちゃんと元に戻ってるからさ」なんて台詞入れたんだよ……


それまでの演出、例えば稲森さんのまばたきが入って鞠也が反転するシーンとか
「ef」のようなデザインの背景で稲森の心情を表現したりとか
もう凄い良いのに、それだけにガッカリ感もヒトシオ


その点、出崎統のGENJIはしっかりと物語構造に快感があって良い
「無事、男皇子出産〜」と鳥居の「前」(ここ重要)で手を合わせる源氏で終わる事の気持ちよさ
しかも、そのうえでリボンちゃんwを見せてくれるサービス設計


構造面だとホワイトアルバムもいいよなぁ
7話の終わりも良かった。なんかチョロチョロと色んな事に手を出してる主人公が
「プロ」の仕事を見てを溜飲をさげる。
WAが本当に比較されるべきはGENJIなんだと思うけどねぇ


まあ、それこそ「プロ」の人でさえ
出崎統には詳しくない」とか言っちゃう時代だし、
なんとも