極上!!めちゃモテ委員長


「きらりん3期」と同じ藤本義孝系かと思ったら、
バリバリのサトジュン系女児アニメじゃないっすかこれw


監督はセーラームーン皆勤の小坂春女さん。
小坂さんのセーラームーン初演出話数のタイトルが


4話「うさぎが教えます!スリムになる法」


なのは、彼女がこのアニメの監督やる事が
アニメ史的に正しい事を証明していると言っていいでしょう。


なんといっても、サトジュン的倫理感が貫かれていたのが印象的。
話というか、設定とかも凄く教訓的(才能<努力とか)だし、
サトジュンの言う子供アニメに必須の要素「主人公が友達思い」
というのも見事にクリアーしている。


しかも、主人公がちゃんと失敗もし、弱点があり、努力もする
というのは最近アニメでは少ないよね。
それこそサトジュン系列のアニメくらい。
そこらへんは同じ高校1年生の「けいおん」の皆さんと比べるといいかもしれない


後は、1・2話で二つの話(プリクラと棒三人組)を平行させるあたりも巧い。
小坂さんの丁寧なカット繋ぎがなければ、話がもっとバラバラになっていただろう。
さすがはH2Oでフラワー大先生と渡り合っただけの事はある。


・3DCGのウソアオリ
さらに驚いたのが、3DCGの「アオリ」
前番組まではAHOBOYが書くように
http://blog.livedoor.jp/ahoboyhiroshi/archives/803496.html#comments
>現にき○レボは「き○りが上を見上げるシーンはすべてフカンで」と決められているそうだ。
だった。藤本義孝監督なら、その程度の制約は大した問題ではないので
それでアニメを作ったのだろう。


だが、このアニメでは果敢にアオリのカットを入れている。
しかも、上記のAHOBOYの
「ウソアオリ」がしっかりと実践されている。
2Dとの融合も合わせて、3Dアニメの可能性を探っているところは興味深い


・4話 絵コンテ演出:吉田健次郎
4話の演出、特にチョコ好きの子が「チョコばっかり食べてると太る」
と、気づいたあたりからのカット繋ぎ・音楽の使い方が秀逸。
少女モノについての造詣がないとああいう雰囲気は作れない。


と思ったら、絵コンテ・演出は「葦プロアイドルシリーズ(ようこ・えり子)」
のローテ演出家・吉田健次郎さんじゃないですかw


そういえば最近は3DCG方面でご活躍でしたね。
ポピーザぱフォーマー」の強力スーパーバイザーとか
エレキング」とか。
まさか、こんなアニメでお目にかかれるとはw
マジックバス経由の参加でしょうかね。


・6話の3回繰り返し
各所で話題になってる6話の3回繰り返し。
まあこの手の基本でしょうw
出崎統」は勿論のこと
サトジュン系列という意味でカレイドスター
ソラの3回繰り返しもありますね。
ひぐらし」も合わせて、伝統芸能と言ってもいいでしょう。


特筆すべきは、それを3Dアニメでやったこと。
伝統の有効性は3Dアニメでも変わらないという事の証左だろう。



そんなわけで、今期一番見所あるアニメはこれなんじゃね?w
異世界の聖機師物語」は変則放映だし、
あとは「ファントム」・「マジンガー」・「咲」・「ハガレン」あたりだけど、
ベースにサトジュン一派の伝統的方法論を持ち込みつつ
変則3Dアニメという新しい事をやっているという点で評価していいと思う。


「3Dアニメは人形劇の延長戦上にあり、手描きアニメにとって代わるものではない」
とは、とある保守派のアニオタの言だが、
このアニメはその認識が甘いという事を示していると思う。