とらぶる2期が面白い


ここ数話のとらぶる2期が凄く良い。
なんというか、藤子F不二雄のSF(すこし不思議)がちゃんと出来てる。


もうハイテンションコメディは1期でやりつくしてるところがあって。
こういうアニメだと2期で1期のハイテンションを意識し過ぎて、
空回りする作品が非常に多い。
特に監督がベテランから若手に変わったなんて言ったら、
なおさらブンブン空回りしそうなところ。
でも、とらぶるは違うんだよね。
徹底したドラえもん的なコメディ。


「日常系」とか「ほのぼの」とかって一時期流行って、
あっという間に廃れつつあるけど、
そりゃあ「日常系の設定」で「日常」をやっても、ただの詰まらん日常にしかならんのは道理。


ドラえもんで言えば、「ドラえもん」というSF(すこし不思議)要素があるからこそ、
単なる日常のちょっとしたことがまた違ったように見える。


だから、とらぶるも一緒だよね。
濃いヒロインがやたらいて、宇宙人とかそういうわけわからん設定もあって、
でも、やってることは普通のホームコメディ
そういうところの面白さ。


特に9話Aパートは、しっかりと家族を出したところが良かった。
ちょっと「けいおん」を思い出させるような感じの話なんだけど、
オチのSFの使い方が本当に秀逸だよなぁ。


大槻監督については、「かのこん」でちょっとびっくりして、
「れでぃばと」が凄く良くて、そしてこの「とらぶる2期」。
凄い監督になるかもしれない、なんて思う。


富野御大なんかも言ってたけど、
おくりびと」の滝田洋二郎監督をはじめとして日活ロマンポルノ出身の映画監督には
実力がある人が多くて。
「エロ」があれば他は自由に作れる、しかも何本も作れるという環境だと
やっぱり監督なんかは鍛えられるらしい。

「アニメ産業はポルノ産業」なんていうのが否定的に言われることが多いけど
そういう「プログラムピクチャー=かつてのロボットアニメ・子供向けアニメ、今の萌えアニメ
で修業を積んだアニメ監督が実力をつけて、
面白いアニメを作っていくなら、ポルノ産業も悪くないんじゃないかな。