雑記〜新しいキャラクターデザイン、古いキャラクターデザイン


アニメのキャラデザ・絵柄の流行廃りというのは不思議なもので。


なんでかっていうと、アニメは色々な絵柄を取り込んでいるから。
漫画には漫画の、それもそれぞれのジャンルの流行の絵柄がある。
エロゲーにはエロゲーの、絵本には絵本の、
ラノベ挿絵にはラノベ挿絵の、おもちゃにはおもちゃの、それぞれのデザインの流行がある。


でも、それが一つに交わってしまうのが、アニメというもので。
一人のアニメーターが少年漫画とラノベと女児販促アニメと次々とキャラデザで参加することもある。


そんなデザインの交差点のようなアニメにおいて「新しい」とか「古い」とかって何なんだろうか?


アニメファンの側からは
「このキャラデザは『古い』」
というような文句を良く聞く。


まあ性格には、こういった類のことをいう人たちというのは、
大抵はバックボーンに「漫画」とか「エロゲー」とかそういう別ジャンルのものをもっていて、
「(自分の分野では)このキャラデザは『古い』」
って意味だったりする。


でも、漫画とゲームにしたって軽く交わる部分がありつつも
基本的にはまったく別の進化を遂げてきているものなのであって、
その縄じゃアニメは縛れない
と思うわけです。


もちろん、「原作付きなら、原作の分野の流行に合わせろや!」
って声もあってしかるべきではありますが、
そこは「じゃあ原作でいいじゃん」論争にならないので、省略。




一方では、柳沼和良さんが
>アニメの絵の進歩が遅い理由に、ジジイ達が自分らが描ける絵以外流行らないような
>雰囲気作りにいそしんでいないか?
なんてことを言っていて、00年代を代表する百合アニメKURAUの話なんかが出たり。


柳沼さんがKURAUの絵が好きとか、結構意外な気がするけど、
尾崎智美さんのブログの絵とかKURAUとは全然違うけど、
確かに柳沼さん好みっぽい感じなんだよね。


柳沼さんはKURAUからこの尾崎さんのブログの絵を連想していたんだろうか?
(参考に http://blog-imgs-38-origin.fc2.com/j/i/t/jitsugetsusei/20091216204235ebe.jpg
一番アニメっぽいやつ)


だから、もうここまで来ると、描き手の芯の部分の指向性の問題だよなぁ。
アニメーターは外面の部分で絵柄を合わせるのは得意な人が多いし、
でも内面というか芯の部分がどうなっているか。
芯の部分で「描ける絵」というのは、本当はそんなに幅のないものなのかもしれない。
その芯の部分での流行り廃りというのは、きっとアニメ業界は遅いんじゃないかと思う。
漫画家やイラストレーターと比べて、芯の部分で勝負することは多くないだろうしね。