徹底分析 ソウルイーターノット 原作比較

ついに、禁断の果実、原作に手を出してしまった、、、


というわけで、橋本昌和監督について分析するためには、
原作とアニメの違いを比較するのがてっとり早いだろうということで
読んでみたわけです。


読んでみて、
思った以上に、橋本監督の「上乗せ」があることが見て取れました。


1話から



1、ファーストカットの違い
まず、一番大きな違いはファーストカット



原作は、死武専の階段を登っているところから始まります
アニメでいうと

ここらへんから。


なので、そこまでの、
日本の実家

学校でのやりとり

そして飛行機〜空港


これらはすべてアニメのオリジナルである。
つまり、アニメのノットに「留学モノ」の雰囲気
あるのは、
橋本監督が上乗せした要素言っていい。


この部分は、「硬質さ」も際立っており、
やはり、これは橋本監督の持ち味だったか、と。


あとは、つぐみの「ホームシック」要素
これはこの1話のアバンに端を発しており、
アニメのオリジナル。


なので、つぐみが「帰りたい!帰りたい!帰りたい!」という叫び

これも原作にはありません。


1話Aパートラストの
このカットなんかは

「硬質さ」の象徴のようなロングのカットですが、
ここもやはりオリジナル
原作ではブラックスターの登場から教室までは
1コマしかありません。
この1コマを膨らませて、橋本監督らしい硬質さを盛り込んでいる。



2、マカの違い
実は前出のアニメのこのカット

このカット自体がアニメオリジナル要素を含んでいて、
原作では、トランクケースは持っていません



つまり、マカが颯爽とトランクを拾ってくれるのも

アニメのオリジナル。


原作では、ただ階段を軽々と登っていって
「体力的な能力」をアピールしているのに対して、
トランクを拾ってくれるという、「先輩としての優しさ」も
アニメでは表現しているというわけです。


台詞自体は原作と全く同じですが、
ここらへんの上乗せは見事。



またマカに関する大幅な構成の変更としては、
「マカのお手本」

これは原作では、アニメの4話にあたるエピソードで出てくる。
ここで、マカとソウルを出してきたのは、
アニメオリジナルの構成。


マカとつぐみの「アイコンタクト」も、
この流れであれば、マカが本当に覚えていても不思議はない感じだが、
原作では、マカはつぐみの事を覚えていないような
表現になっている。



マカとソウルをここに持ってくることによって
その後の「あの先輩なら」にも
スムーズに接続する。


アニメの「1話」というもののエンターテイメント性を増幅されつつ、
主人公の同期付けも厚くする一石二鳥の構成術といえよう。


3、つぐみのツインテール
原作だと、冒頭の階段のシーンでマカと会ってすぐに、
つぐみはツインテールになる。
そして、メメを助けに行く時に、もう一度結び直すという構成。



それに対して、アニメでは、
階段のシーンでは髪を結ばずに、
メメを助けに行くところで初めて髪を結んでツインテール姿を披露する



アニメのつぐみって原作のつぐみに比べると弱いんですよね。
だから、その分、髪を降ろしてる時間が長い。
でも、その弱いアニメのつぐみが、決心してメメを助けにいく、というところに
このアニメの妙味がある。



4、アーニャのペンダント

原作のアーニャはそもそもペンダントなんてしてない

そこオリジナルっすか。
2話でもこれ見よがしに見せていたので、
てっきり、原作の今後の展開にペンダント絡みの騒動でもあるのかと思っていましたが、
アニメオリジナル。



単なる「上乗せ」と見ることも出来ますが、
案外、アニメオリジナル展開の伏線という可能性もありますね。





おまけ
1話ラストの3人の位置関係


わざわざ左右が入れ替わっている。
何か理由があるんだろうか?
上手下手理論?
それとも何かレイアウト的なこだわりがあるのだろうか?